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2012年12月21日 (金)

「ア・ラ・カルト 2」 ~役者と音楽家のいるレストラン

大好きなギタリストでお友達の竹中俊二さんがご出演ということで、見に行って来ました。あまりにも素晴らしかったので、(今日はライブで準備が色々あるのですが)乱文ながらザッと心の中に溢れた感想を書き出してみたいと思います。

『1989年の初演以来、毎年12月の1ヶ月間の公演を続けており、2009年には第17回スポニチ文化芸術大賞優秀賞も受賞。クリスマスの夜のフレンチレストラン「ア・ラ・カルト」を舞台に、訪れた客達が繰り広げるドラマを、単品料理(a la carte)に例えて描いたオムニバス形式の物語である。”役者”の白井晃、高泉淳子、陰山泰が様々なキャラクターを演じ、バイオリニスト中西俊博を音楽監督として迎え、”音楽家”の生演奏と共に芝居が進行される。(ウィキペディアより抜粋させていただきました)』

素晴らしかった。役者さん達も、ミュージシャンも、厳選された本当に知的で熟練したメンバーのみでキャスティングされた非常にレベルの高いものでした。音楽も、演技も、脚本も、照明も、構成も、演出も、音響も、すべてが完成度が高く、とても感心しました。安い6,300円でした。行って良かった。

高泉淳子 山本光洋 本多愛也 中山祐一朗
中西俊博(violin) クリス・シルバースタイン(bass) 竹中俊二(guitar) 林正樹(piano)

この舞台の台本も担当されている女優の高泉淳子さんは、サラリーマンからステキな老女まで様々な役柄を見事に演じ分け、とんでもなく長い台詞も実に感情豊かに表現していて、重心が低く実にどっしりとしていて柔軟で愉快で知的な女優さん。"舞台での芝居"が土台にある女優さんはやっぱり強い。凄い。中に"確か"なものがしっかりそこにある。山本光洋さん、本多愛也さん、中山祐一朗さんも、高泉淳子さんの脇を固めるに足りる実力派ばかり。味、安定感、バランス感覚、すべてが熟練されており、厳選された最高のキャストが揃った感じ。

ミュージシャンも素晴らしいメンバーが揃っています。一般の方はあまりご存知ないかも知れませんが、スタジオミュージシャンとしては実力がある超一流の面々です。やっぱり彼らも重心が低い。舞台用にちょっとニート(neetじゃなくneat)にはなっていたけれど、細かい音のひとつひとつをピックアップしてもそれに確かな自信があって、本当に心地良い。初見でもすごいところまで行ってしまう面々が、舞台のためにリハーサルなども重ねているのだから、これぞ「極上」なサウンドでした。実は、会場の音響は期待していなかったのですが、とても良かった。ひとつひとつの音ををしっかり耳で心地良く受け取ることができました。ミュージシャンもレストラン専属のバンドとしてこの芝居に上手く溶け込んでいて、全員がとても良い雰囲気を醸し出していました。本当に素敵だった。

うまく言えないけど、、、私が憧れる演者(音楽も芝居も)さんは皆、重心が低い。この舞台を見て、私ももっと重心の低いミュージシャンになりたいと、そこが目標だなと思いました。がんばろう。

私は大学時代から小・中劇場の劇団の公演が好きでよく見に行っていた。当たり外れ(好み、かな)もあるけれど、必ず劇中で一つは素晴らしいところがあり、主役の女優さんだけは飛び抜けていたり、脇役の男性が(まだまだけど)将来性があって応援したいと思えたり、衣装だったり、構成だったり、台本にセンスを感じたり。かと言って、有名なテレビ映画俳優さんがずらりとキャスティングされている大きなホールでの芝居でも「良かった」と思えないときも多々ある。でも、この舞台は完璧。ほんとに質が高い。

もし失礼があったらすみません。と、先に謝っておきます。音楽(特に歌)と演劇は似ているなと思ったポイントがあって、小中ライブハウスで活動しているミュージシャン、小中劇場(舞台)で活動している役者さん共に、確かな"声"(声量も含め)がないとやっていけない。声の存在感と技術がしっかりしてることが最低条件かも知れない。テレビや映画なんかだと、声量と技術がなくても、素材の良さを引き上げてくれる技術というものが沢山あり、見た目の特徴(美しさだったり、個性だったり)もあれば成立する。

舞台は、その人の顔や姿よりも(見る場所によっては、その女優さんが美人かどうかも見えてないので)、声の存在感と表現力、その人から発されるエネルギー、雰囲気から感じ取れる特徴で、お客さんを圧巻するしかないので、ほんとに実力で評価が決まる。このポイントは、普段、私が音楽のライブを見に行くとき、音楽を聞くときの基本的なポイントになっている(自分の基準とは例外的に「良い」と思えるアーティストさんもいる)。音楽だけじゃないかもしれない、、女性も男性も味のある顔が好きだ。私はそもそもアングラ好きなので、舞台を中心に活動している、もしくは、テレビ映画俳優さんでも舞台もできる俳優さんのほうが好き(ちなみに、ゲストで出演されていた池田鉄洋さんも好きな俳優さんです)。

どっちが正しくて、どっちが良いということではなくて、あくまでも私個人の趣味志向の話です。

文句なく素晴らしい舞台でした。沢山勉強になりました。来年も是非見に行きたいと思います。

あ、用意しなくちゃ!乱文ですみません!

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